ラヴィニア音楽祭&ピクニック

ラヴィニア音楽祭&ピクニック

 

7月27日(土曜日)、朝から好天に恵まれ、ラヴィニアで恒例のコンサート&ピクニックを行いました。

第9回目の今夏の参加者は、ゲストとして参加頂いた立命館大学のKさん、そして木村さん、伊藤さんのご家族を交えた賑やかでアットホームな集いとなりました。また酷暑の日本を脱出し、シカゴの夏を満喫されている小松さんがKFCのバケットサイズを二つ抱えて登場され、場の雰囲気が一段と明るく盛り上がりました。

大型スクリーンの直近にセットアップしたテーブルにそれぞれの心づくしのポットラックが並べられ、さあ乾杯です!

 

レナード•バーンスタイン(1918−90)生誕100周年を記念して、ラヴィニア音楽祭では、昨年に引き続き、このアメリカが生んだ稀有な音楽家を賛える特集が組まれています。

当日のプログラムは、オール•バーンスタインの作品で構成されており、まず、”Overture to Candid(キャンディード序曲)” の豪快かつ軽快なリズムで幕をあける。”Candid(キャンディード)¹“は、コミカルなオペレッタで、上演回数は多くありませんがこの華やかな序曲は、吹奏楽団でもよく演奏され、耳にされた方も多いと思います。

続いて、進行役のバーンスタインの長女の解説をはさんで、交響曲やミュージカル作品が次々と演奏されていきますが、この辺りからワインの酔いも廻り、夢境地に入られた方もひとり、ふたりと。。。

さて、夜の帳も下り、コンサートも佳境に入る後半部は、バーンスタインの代表作、「ウェスト•サイド•ストリー」のメロディーのオンパレードです。1957年のブロードウェーの初演以来、万人に感動を与え愛されたこのミュージカルは、不朽の名作として現在も各地で再演が重ねられています。また1961年に映画化され、ベルナルド役を演じたジョージ•チャキリスの登場は戦慄な印象を残しました。

“Somewhere(どこかで)、”  “A Boy Like That/ I Have a Love(あんな男/私は愛している)、”  “Something ‘s Coming(何かが起こりそう)、”  とお馴染みの曲がオペラシンガーによって朗々と歌い上げられ、そして最後に流れた”Tonight(トゥナイト)”の甘美な旋律に誰しもうっとりと。。。

でも、コンサートはまだ続きます。フィナレーは、「キャンディード」の “Make Our Garden Grow(庭に花を咲かせよう)”。このドタバタ劇の最後にソプラノ、メゾソプラノ、テナー、バリトンの四重奏とコーラスの大円団で歌われた楽天的な歌詞は、バーンスタインが生涯持ち続けた『人間賛歌』を伝えているようで、このコンサートの最後を飾るにふさわしい作品だと思います。

 

CANDIDE
You’ve been a fool
And so have I,
But come and be my wife.
And let us try,
Before we die,
To make some sense of life.
We’re neither pure, nor wise, nor good
We’ll do the best we know.
We’ll build our house and chop our wood
And make our garden grow…
And make our garden grow.

 

 

 

バーンスタインは作曲家として三つの交響曲、四つのミュージカル作品を始め、声楽、バレエ、映画などその作曲活動は多岐に亘っています。

また指揮者としても1958年より10年間、ニューヨークフィルハーモニックの常任指揮者として、またベルリンフィル、ウィーンフィルなど著名なオーケストラの客演指揮者として、その熱情的で溌溂とした指揮ぶりは多くのクラシックファンの心を捉えましたが、更にもう一つ、特筆すべきは、教育家としての活動です。

音楽は世界を変えると信じ、音楽によって社会貢献としたいと考えていたバーンスタインは、1958年より72年まで14年間、ニューヨークのリンカーンセンターにおいて、「青少年のためのコンサート」と題して、若い世代を対象に音楽のコンセプトを平明に解説し、音楽の楽しさを伝えることに心血を注ぐ。

この講座はCBSによって世界40各国に放映され、バーンスタインの豊富な音楽知識と気さくな人柄は子ども達だけでなく多くの大人達も魅了したようです。

『私の人生にとって大切なものは二つある。それは、音楽と人生だ。どちらが好きかと聞かれてもわからない、』と自身を語る言葉には、音楽人生に夢と情熱を捧げたバーンスタインの率直な心情が滲み出ているように思います。

 

 

<終わりに>

2010年に『年齢性別を問わず、色々な人が参加できるカルチャーイベントを、』とスタートしたラヴィニア音楽祭&ピクニックもお陰様で今年で9回目となりました(2013年は私事により休止。)

来年は、いよいよ10回目!これを記念して盛大にお祝いしたいと思います。一人でも多くの支部の皆様のご参加を期待しています。

 

注¹  Candid

ォルテールの『カンディード、あるいは楽天主義説』(Candide, ou l’Optimisme)を原作とする。ヴォルテールは、本名フランソワ=マリー・アルエ(François-Marie Arouet、1694年−1778年)は、フランスの哲学者、文学者、歴史家である。歴史的にはイギリスの哲学者であるジョン•ロックなどとともに啓蒙主義を代表する人物とされる。

 

<追記>

指揮者について

本日、コンサートのタクトを振っていた指揮者、Marin Alsopは、バーンスタインの薫陶を強く受けた弟子の一人。

MacArthur Fellowpshipを始め、数々の栄誉ある賞を受け、現在はBaltimore Symphony Orchestraの音楽監督である。

彼の申し子というべきこの弟子達の中には、小沢征爾氏がいます。1961年、ニューヨークフィルハーモニーの副指揮者としてバーンスタインに師事し、二人の親交は生涯にわたって続いた。また1964年夏、ラヴィニア音楽祭で急病の指揮者の代役に急遽抜擢され、以来5年間、この音楽祭の音楽監督を務める。

 

若いソリストたち

素晴らしい演奏を披露した三人の若いソリストたち

(写真はChicago Symphony OrchestraのFacebookより借用。)

Ifetayo Ali-Landing:  Meditation No. 3 from Three Meditations from ‘Mass’

armony Zhu:  The Masque and The Epilogue from Symphony No. 2 (Age of Anxiety)

Charles Yang:  Socrates:  Alcibiads from Serenade (after Plato’s ‘Symposium’)

 

Ifetayo Ali-Landing , Cello

Harmony Zhu, Piano

Charles Yang, Violin